玉泉院丸庭園
先日の日曜日、玉泉院丸庭園に出かけてきました。近くにいながら、実は初めての訪問でした。饗応の場として活用された「兼六園」に比べ、藩主の内庭としての性格が強い庭園だったと考えられています。
庭園は、城内に引かれた辰巳用水を水源とする池泉回遊式の大名庭園で、池底からの周囲の石垣最上段までの高低差が22mもある立体的な造形でした。滝と一体となった色紙短冊積石垣などの、意匠性の高い石垣群を庭の構成要素とする他に類を見ない独創的な庭園であったと考えられています。
色紙短冊積石垣とは、石垣の上部に滝を組み込んだ特別な石垣です。滝口には黒色の坪野石でV字形の石樋をしつらえ、落水の背後には正方形の石材に加えて短冊形(縦長方形)の戸室石を段違いに配しています。城郭石垣の技術と庭園としての意匠とが見事に融合した金沢城ならではの傑作とされています。
庭園の中心となる大小3つの中島は、見る場所により遠近感や親水性が変化し、見どころの一つとなっています。実は玉泉院丸庭園の写真は誰が撮影しても綺麗に撮れるそうな....。隣にいた外人さんも思わず、「Oh my God !!」。